2022.2.28
https://youtu.be/U4auC9gEXLk
私がこの曲を知ってかれこれ2年位は経っただろうか。この2年間に益々いよいよ香港の自由と民主は失われ、私が小さい頃の香港の怪しくも楽しげな「魔都」や「東洋の真珠」と言われた魅力は失われつつある。少し前にも自由を謳う香港のマスメディアが強制的に閉じられ,かの地の自由な言論はまさに虫の息だ。この「願栄光帰香港」は世界中でyou tubeなどを通じて再生され香港に自由と民主が回復された折にはその新しい「独立国または地域」の国歌となるものだろう。実際に海外でよく見られる国歌を歌う時に胸に手を当てて歌う女子学生を見ることが出来る。最後に香港を訪れたのはいつだろうか。確かタイからの帰りだろうか?夜間に飛行機の乗り換えで一泊したのが最後だ。市中の庶民的な食堂で安くて美味しい食事を頂いたのだが,料理の注文を英語でしようとしたら店員さんに英語が通じないのだ。米国時代にも何人かの香港出身の友人がおり,皆多少の訛りはあるにせよ英語が出来ないということは全く無かった。少し戸惑っていると隣席の若い学生風の子が英語から中国語へ通訳してくれた。彼が言うには中国本土から沢山の中国人が香港に移住してくるとの事。其の人達の中には英語が出来ない人が多い為に今回の様な事はよくあるらしかった。此の時香港が次第になし崩し的に中国化されつつあることが実感された。私は香港の自由の為に亡くなった人たちの為に何も出来ない。今日も自由の為に戦っている人達の為に何も出来ない。出来ることはこの曲を聞いて香港の友人達が言論の自由を享受し,かの地が再び西洋と東洋が混在した繁栄する国に戻るのを祈る事だけだ。
© 2021 東大叡智会.