2022.3.18
現在の大学入試は英語で決まる。これは好むと好まざるとにかかわらず真実だ。理系志望の学生は程度の差こそあれ数学が得意だ。或いは数学を学習することに時間的精神的に苦痛を感じないと言っても良いだろう。ある程度得意か非常に得意かの違いは有るだろうが。逆に文系志望の生徒は程度の差こそあれ数学は一般的に苦手だ。違う意味で数学では差がつきにくい。もう一つの大きな真実は大学受験生の大半が最も勉強に時間をかけている教科が英語だという点だ。たとえ理系の生徒であっても一般的に数学より英語により多く時間を使っているのだ。私の教室の入塾面談でも数学が苦手という生徒たちには「真面目に教室に来てくれれば数ヶ月から半年くらいで出来るようになりますよ。」という話をする。反面公立中学や中堅高校で英語が苦手という生徒たちには相当の覚悟(不断の努力という覚悟を持ってください)という話をする。一般的に数学はどこが出来ないかは学ぶ側も教える側もわかりやすい。対して英語は単語力熟語力、読解力、文法力、リスニング力、背景となる広い意味での語学に必要な知識、例えば英語圏の歴史や地理、しばしば科学全般の基礎的だが幅の広い知識が必要だ。これらの一つでも弱いとなかなか点数が伸びない。中学の早い段階から英語は先取り学習しても決してそんなに早くはないという事を生徒たちは知っておくべきだ。
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