東大叡智会

牧野冨太郎先生の幸福な人生

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2022.7.12

2023年の前期NHK朝の15分ドラマのモデルが植物学者牧野富太郎先生に決まったとのこと。先生は日本植物学の父」といわれ、多数の新種を発見し命名も行った近代植物分類学の最高権威である。その研究成果は50万点もの標本や観察記録、そしてあの『牧野日本植物図鑑』に代表される多数の著作として残っている。生まれた日は「植物学の日」に制定された。。先生は本草学とりわけ植物学に傾倒する、日本中の植物を本にまとめ上げる夢を抱き、それは自分にしかできないと確信するに至った。幼くして自らを「植物の精(精霊)」だと感じていたのだ。牧野先生は高知のお生まれである。実家は豊かな造り酒屋であり小さい頃から野山に入りありとあらゆる植物を美しい絵で記録した。先生は学校教育で学んだ人ではない。学校で学ばず直接自然から学んだ方だ。牧野富太郎は本格的な植物学を志し、明治17年(1884年)、22歳の時に上京する。そこで帝国大学理科大学(現・東京大学理学部)植物学教室の矢田部教授を訪ね、同教室に出入りして文献・資料などの使用を許可され研究に没頭する。東大とは再三の確執があったようだ。正式な大学教育を受けていないが実力抜群意欲抜群の人物は東大側としては扱いに窮したのかもしれない。1912年(大正元年、牧野50歳)から1939年(昭和14年、77歳)まで東京帝国大学理科大学講師を勤める。この間、学歴を持たず、権威を理解しない牧野に対し、学内から何度も圧力があったが、結局牧野は帝大に必要な人材とされ、助手時代から計47年間、大学に留任している。多くの植物の命名を行い「雑草という名の植物は無い」という言葉を残している。真の優れた天才学者には何の権威も学歴も必要がないという事を私達は牧野博士から学ぶことが出来る。

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