沖縄の学力の問題点

2022.12.1

沖縄の地元メデイアでは沖縄の小中学生の学力は沖縄の貧困問題と連動しているとの考えで一貫している。つまり所得が低いから学力が低くなるという話だ。そしてその様な観点で行政も各種の対策を実行している。小学校では全国学力テストを前にして全国最下位を避けたいとの趣旨から連日テストを行い、その効果があったのか不明だが順位を些かは上げている。しかしその対策がないのか中学は相変わらず全国最下位である。しかし都道府県別所得を見れば所得と比較して、高知鹿児島長崎等はそんなに学力が低くない。少なくとも実際に生徒を指導している筆者の実感はそうだ。

１トップ層の生徒数が極めて少ない。筆者がよく知っている長崎の郡部や福岡の郡部でも普通の公立小学校の学年トップクラスは少数だが、公立中高を経て東大京大九大等に合格している。特に中学受験をして中高一貫校経由ではない優秀な生徒層がが確実に存在する。

２学力は小中高の学力ではなく大学入試の実績で見ることが大事だ。沖縄県中部地区には球陽中高校という中高一貫校があるのだが正直入学してくる生徒の学力を全く伸ばしきれていないのだ。地域NO１校と名乗るからには最低限毎年東大京大各５名以上九大２０名以上医学部３０名位の実績がほしい。少なくとも地域人口は数１０万の数なのだから。今年度の実績は　東大１北大１名大１（医学科）阪大１九大１神戸１琉球医学科３は地域NO１を名乗るには如何にも貧弱な実績だ。原因は単純だ。公立なので教師陣が難関大学受験指導に慣れていないのだ。対策は思い切って進学指導を外部委託するか、校長に有能な民間人を入れて進学指導に熟練の教師陣を外部から雇うかだろう。多分県はやらないだろうが。同じレベルの生徒が入学する昭和薬付属高は東大６京大３北大３東北大３阪大５九大７東工大１神戸大３国公立医学部５０名（但し琉球大医学部２８名）これとて到底納得出来る数字ではないが、医学部に特化している学校なので致し方ない。

３沖縄では成績トップ層を増やすことにより、その子達に刺激されて成績向上が望まれると思う。他の子達も勉強自体に価値があり他の子が遊んでいる時間に勉強しても決して恥ずかしくなく、努力することに価値があることを真摯に生徒に話す事、しかもこれは小学校段階で必要だ。