2023.2.9
生徒の理系離れが起きて久しい。筆者が暮らした頃の米国では「お前はジャパニーズだから数学が得意なんだ」と言われるのは普通だったが。今では多くの生徒は数学理科が苦手だ。此のことに対して大学側は深刻な不安を抱いている。入試の理科選択科目も東京理科大上智MARCHは理科1科目が多い。理系進学の生徒が物理化学地学から1科目しか勉強しない時代になるとは想像できなかった。入試科目を減らしても此の流れは止まらないようだ。そこで女子学生を理系で増やしたいと大学側が思うのは自然だろう。東京工業大学は、2024(令和6)年4月入学の学士課程入試から、総合型選抜および学校推薦型選抜において女性を対象とした「女子枠」を導入する。2024年4月入学者の入試で新選抜を開始し58人の女子枠を導入、2025年4月入学者の入試では、85人の女子枠を導入する。最終的に全学院の女子枠の募集人員は計143人になり、これは学士課程1学年の募集人員1,028人の約14%に相当する。此の事は大学入学後の女子の成績が一般的に良好なこと、専門を生かした就職に熱心なこと。社会がいわゆる『りけじょ』を受け入れる基盤が出来つつ有ることが条件となってている。
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