東大叡智会

生物学研究は皇室の伝統

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2023.2.27

4月から始まるNHK朝のドラマの主人公牧野富太郎博士86歳,皇居に招かれて、植物を愛した昭和天皇へのご進講を行った。昭和天皇から「あなたは国の宝です。もっともっと長生きしてください」と言葉を掛けられた。94歳で亡くなる前年昭和天皇は牧野にお見舞いのアイスクリームを届けさせている。天皇家及び其の周辺の生物学愛好はいつ頃始まったのか?筆者には疑問であった。ヒドロゾア研究で9編の専門論文を発表し、20冊以上の生物学の書籍に関わった昭和天皇。ハゼの系統進化研究の基本となる分類法を確立し世界的に認められている今生天皇。DNA分析と民俗学からニワトリの家禽化の起源を探究する秋篠宮様。金魚のがんからヒトのがん治療法開発を研究する常陸宮様、天皇家の第 3 子にして長女の黒田清子さま(紀宮清子内親王)は鳥類の研究者である。平凡社刊「日本動物百科」の第 3 巻「鳥類」の 51 ~ 52 ページを開くとカワセミの項があり,解説の末尾には執筆者「紀宮清子」とある。清子さまはご結婚までのおよそ 7 年間,財団法人山階鳥類研究所で非常勤の研究員をなさっておられた。秋篠宮様の御長男悠仁親王も幼稚園のときからトマトやナス、きゅうりなどの野菜を作ってこられ、今年も野菜の成長に合わせて栽培に取り組まれ、この夏は、オクラやスイカも作られた。また、中学生のときに個人研究のテーマとして稲の交配実験をされたが、現在も継続中で、今春もご家族と田の畦塗りをされたり苗を植えられ、収穫も間近の様子。学校以外の時間には、トンボ類をはじめとする生き物の生息環境の調査や、野菜や稲の栽培などに励んでおられるとのこと。小学生のときからご関心をお持ちだったトンボ類の生息環境の調査は、とくに熱心に続けられている由。高校に進学された今も、国立科学博物館が刊行した報告書(「赤坂御用地のトンボ類」国立科学博専報(39)2005年3月)をご覧になりながら、調査時に飛来していたトンボと現在見ることができるトンボの種類を確かめるなど、研究を続けておられる。(宮内庁発表)噂だが東京大学の生物関係に進まれる噂がある。理科二類を受験されるのだろうか。世間には何かと煩い人がいて合格してもしなくても、お辛い立場だろう。受験生を教える立場として受験のご成功を心から願っている。

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