東大叡智会

難関大学の多くを中国人学生が占める時代が来る

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2023.7.6

以前のブログで中国から大量の学生が日本の難関大学に入学してくる時代が近いと述べたことがある。「なんだ中国人は沢山日本に以前から留学してきているではないか」と思われる方も多いだろう。しかし状況は以前と全く違う。以前と比べては来日する中国人の層が全く違うのだ。以前は中国で進学の機会がない学生が日本で働きながら大学を卒業出来ますよという、半ば日本語学校の甘い言葉に勧誘されて就学生という生徒たちが来日していた。受け入れる側も大学の存続を懸けてアルバイトを紹介したり、学生が定着するように何かと面倒をみていたものだ。入学する大学も定員割れしそうな学校が多かった。しかしいま日本に来る中国人学生は親と一緒に小さい小学生のときから来日したり、高卒後に年間数百万円以上を払って、日本の超難関大学や医学部に入学を目指す層である。時代は確実にかつ劇的に変わったのだ。正直筆者もこれほど急激に留学生の質が変化するとは予想していなかった。不明を恥じるばかりだ。 中国人留学生の数は、東日本大震災のあった’11年から減少し続けたが、’16年に増加に転じ、以降は右肩上がりだ。日本学生支援機構によると、’22年度の外国人留学生の数は23万1146人。うちの半数近い10万3882人が中国人となっている。

中国は『超競争社会』だ。全国統一大学入試『高考』は一回勝負のため、日本とは比べものにならない厳しい競争となる。基本的に再受験(浪人)は出来ないのだ。  中国には大学が2000校以上あるが、レベルの高い『重点大学』(日本の旧帝にあたる)は80校のみ。対して受験生は1200万人程いるので、明らかに足りない。あまりにも努力が報われないので、日本の受験が簡単で魅力的に見えるのだ。受験予備校が特に集積しているのが東京・高田馬場で15校以上が存在している。筆者も中国を仕事で訪問した際、『科挙』を1400年も実施してきた国なので。学問、勉学を重視する姿勢は日本より遥かに強いと感じた。更に進んで最近は灘中、開成、筑駒等に中国人生徒が入学している。1クラスに必ず1-3名は在籍しさらにその数は増加傾向だ。遠からず日本の難関大学の半数が中国人という時代も遠くないかもしれない。中国の人口は日本の10倍、豊かな中国人が5億人として、遠からず何らかの制限をかけざるを得ない日が来るかもしれない。しかしこれは差別的であってはならないので、極めて難しい問題となること確実である。

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