2023.7.31
共通点は簡単に見つかる。まずふたりとも典型的な大衆扇動家だ。大衆煽動家とは1あまり教育知的レベルの高くない層を支持者として狙う2其のレベル高くとも民主的に洗練された思考が出来ない層を狙う3意図的に扇動的な発言をしてアピールする。4常に加害者を想定して自分達が被害者だというアピールをする。ヒトラーは最初1番路線であった。理由は反ユダヤ政策が当時のドイツの支配層のインテリ層、財閥層に全く支持されなかったからである。反ユダヤ政策はトランプの反支配層政策に酷似している。トランプは米国は目に見えない民主党系の隠れた支配層が米国を影で支配していると訴える。アピール対象は中産階級より労働者層である。インテリ層はそもそも民主党支持だ。目に見えない者達が社会全体を目に見えない隠れた形で支配しているという構図はヒトラーが当時のドイツはユダヤ人に隠れた支配をされていると大衆を扇動したのに極めて似る。実証不可能な話は扇動的にならざるを得ない。全く違っているのは当時のドイツは第一次世界大戦後であり、経済的に酷い苦境にあった点だ。しかし今日の米国は超好景気インフレ社会である。普通は扇動的大衆政治家の活躍できるタイミングではないはずだ。ではなぜ大衆政治家トランプが支持されるのか?此の点が大事だ。トランプは繁栄が及ばない層に訴えている。つまり富の偏りがある一定水準を超えれば、繁栄を享受していない(と考えている)層が支持拡大の対象となるのだ。しかし意外にも第一次世界大戦後、大不況の時にはヒトラーの支持はあまり広がらなかった。途中で議会主義に切り替え穏健層にも支持されるように政策を巧みに調整している。身辺にそれを可能にする人物ヒトラーを影で支えた人物がいたのだ。其の点トランプ支持が圧倒的でないのは。この仲間がいない点だろう。しかし敵と見方をはっきり区別するやり方はいつの時代もわかりやすく、支持されやすい。人は単純で強いメッセージに弱いのだ。
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