2023.8.25
早稲田慶応両方を第一志望として、つまり私立文系専願として受ける場合、両方に合格したらどちらに入学するかは昔と様子が少し変わってきた。1980年代から2000年くらいまでは早慶両方に受かれば慶応に入学するのが普通であった。ただ学部により早稲田に入学する層は慶応工学部と早大理工なら早稲田という線はあったと思う。同様に学科構成が違う慶応文学部と早大文学部なら個性的な学科が魅力で早稲田選択もあった。慶応法学部は以前は慶応では最も入りやすい学部、特に政治学科はスポーツ選手の定番の学科だった。其の場合司法試験の合格者が多い早稲田に流れた受験生は多かったと思う。ここでの議論はあくまで一般的な文系学部の話である。大まかに言えば早慶両方の合格者は圧倒的に慶応入学だった。此の比率が7対3から最近は6対4位まで接近して来ている。今の早稲田は筆者が知る以前の早稲田では無い。校内は綺麗になり、洒落たカフェがあったりする。学校経営も早稲田は上手くなった。古い時代には有名なジョークがあった。早稲田は大学経営が大赤字で大隈さんの像も日大の抵当に入っている。入学は早稲田だが卒業時は日大卒になるという極めつけのジョークであった。イメージ戦略だろうか?早稲田の慶応化が進んでいるのだ。女子学生の増加は其の証拠だ。中身がお洒落なら首都圏の豊かな家庭の子供達も入学しやすい。早稲田地は地方の堅実な家庭の学生というイメージは昔のものとなった。
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