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医学部の地域枠入試は不公正かつ不正

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2023.11.26

医学部入試には地域枠という特別推薦枠がある。現在この制度を使っているのは北から旭川医科、札幌医科、弘前、東北、秋田、山形、福島県立医科、東京医科歯科、新潟、名古屋市立、大阪、大阪公立、鳥取、岡山、広島、山口、熊本、大分、宮崎、琉球の各大学医学部だ。私立医学部にも一部存在する。教育学部の地域枠は教員のなり手が少ない時代今日、致し方ないと思うが、医学部の地域枠は如何なものかと思う。西日本を中心に医学部受験はブームだ。医学部志望の生徒は、一部の非常に優秀でどこの医学部でも合格する層を除けば、県単位ではなく、国単位で動く、実際に首都圏の超難関中高一貫校の生徒は北は旭川医科大から南の琉球大学まで入学している。もし地域で医師の偏在がある場合は医学部入試でなく、卒業後の研修制度を充実したり、地域の医師の待遇を上げたりすることで、出来る筈だ。この制度を充実しないで入試で操作するのはおかしくないだろうか?最近はこの地域枠で、一般入試を経ずに合格して、卒業後さっさとその地域を去ってしまう学生もいると聞く。これに対する確かな罰則制度もない中で、不公正な入試制度は、受験生や教師にとって耐え難いものだ。入試で一番大事なこと肝要な事は入試制度の公正さだ。地域推薦枠はその地域の優秀な高校に割り振りされやすい。これでは高校から頑張って医学部に行こうかという生徒を拾い上げられない。将来命を預かる医学部生は全員平等な入試で選ばれるべきだ。行政も大学もこの問題をよくよく考えなければならない。

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