東大叡智会

米兵にも家族があり子供もいる

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2023.12.29

私自身は沖縄の基地問題に、沖縄県民として普通の関心を抱いている。正直時々だが、戦闘機の爆音に驚かされ煩いと思うこともあるが頻繁ではない。瞬間的なので悩まされるというほどではない。内地の方(沖縄では本土をこう呼ぶ)は沖縄県民全てが24時間常に基地の騒音に悩まされていると思うかもしれないが、これは事実ではない。基地問題に多大な関心が有るかと聞かれれば、正直そうではない。筆者にとって目下の最大の問題は日本一の沖縄の道路の渋滞だ。基地反対派の人にすれば「けしからん人物」の類いかもしれない。しかし日米戦争時に沖縄県民が受けた苦難に対してしっかり理解したいと思う。沖縄に基地問題が存在することは疑いようがない。多くの県民がほんの数十年前に受けた苦難は私の想像を遥かに超えている。その事を県外の方にもよく考えて欲しい。最近米軍のオスプレイが事故で墜落した。日本政府の立場は事故でなく「不時着水」だ。人名が8名失われて着水は流石にないだろうとは思うのだが。しかし基地反対派は事故の重大さ、日本政府米国政府の過失を攻めるばかりで、亡くなった米兵への言葉は少なくとも全く地元新聞には登場しない。まさに戦時下の敵兵が亡くなった様な扱いだ。日米戦争末期に米国大統領F ルーズベルトが亡くなった。このときヒトラーは死者に鞭打つコメントを残し、いよいよ米国民の憎しみをかった。反対に鈴木貫太郎首相は心からの哀悼を述べ些かだが米国の信用を得て、敗戦時の処理に一役買った。二人の人格の違いは何と大きいことだろう。この事故に関し何紙か新聞を読んでみたが、筆者の知る限り沖縄の新聞に事故でなくなった米国兵に哀悼と同情を寄せるコメントは一切なかった。鹿児島の地方紙、南日本新聞は地元屋久島の人々が寒い中で捜索を続ける米軍と自衛隊員に炊き出しをしたと報じている。同新聞も彼らの死に哀悼を述べた。人には政治信条を異にしても、慎まなければならない最低のラインが存在すると筆者は考える。事故で亡くなられた米国人に心から哀悼を捧げたい。

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