東大叡智会

信州は白樺派の影響で学校登山が盛ん

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2024.6.7

長野県はかつては「東の長野」「西の岡山」と言われ、教育の盛んな県であった。筆者の友人の中にも松本深志高校から有名国立女子大(といえば二校しか無いのでわかってしまうが)に進み、研究者になった優秀な友人がいる。また別の長野出身の友人はこうも言っていた。「信州は高地で土地の生産性が低い。自ずから教育が頼りとなる」これもある意味正しいと思う。その結果だろうか、長野県は多くの優秀な学者を生み出している。最近たまたま山の遭難事故の記録を沢山調べる機会があった。筆者に山登りの趣味はないが、韓国滞在の折友人に誘われて、韓国の500mほどの山や日本の1000mほどの山に夏場に登った経験はある。登るというより単に歩いたというべきだろうが。信州では大正時代から白樺派(大正時代の自由主義の影響を受けた文学芸術運動)の影響を受けた教師の間で、学校教育に集団登山が取り入れられている。何回かの痛ましい遭難事件も起きているが今尚非常に盛んなのが次の数字からも読み取れる。

※登山実施校の8割近い学校が、第2学年で登山を行なっている。

              H25 年 196校中  170 校実施 87%
              H22  198 校中  178校実施 90%
              H18   189校中  171実施   90%
              H18   197校中   175実施  89%

この数字はまさに驚異的では無いだろうか?ここ沖縄で山に学校集団で登っている話はあまり聞いたことがない。せいぜい遠足程度である。おそらく信州では卒業生の同窓会登山もあるに違いない。沖縄では卒業生のゴルフ同窓会は存在するが。集団遭難の悲劇を乗り越え学校全体で自然を楽しみ感謝することを、教育の一環としている長野県の先生方に賛辞を惜しまない。次回は名門高校に残る長距離歩行(福岡修猷館高校、埼玉浦和高校)や遠泳等のルーツについて書いてみたい。

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