東大叡智会

久留米大付設高VS 鹿児島ラサール

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2024.11.12

この2つの中高一貫校は九州沖縄地区で偏差値、大学進学実績最上位の進学校だが、色々な点で異なっている。以下気付いた点や直接的または間接的に知り得た点を列挙してみたい。

①二校の違いはその土地柄を反映している。即ち付設は久留米市に位置している。久留米は古くからの地域商業の中心地である。学校や生徒はビジネス的な面を見ることが多い。卒業生に実業界の方が多いのも頷ける。これに反して鹿児島は元々侍の街だ。侍は文武両道が本道である。ラサールがスポーツが盛んで意外に強い部活が多いのも納得がいく。ラサールは鹿児島の土地柄を反映した学校だ。

② 付設は良くも悪しくも受験を売り物とした純然たる進学校だ。受験一本なら、まして自宅通学ならこちらへの進学が良いだろう。ラサールは学校長が学校案内で繰り返し述べている通り、勉強できるのが第一の目的でなく「人格的に良き人」「他人に奉仕できる人」を育てるのが目的の学校だ。学ぶ場を教室だけに限定していない。寮も学ぶ場所である。部活も学びの場所である。これはラサールが宗教的バックボーン=カトリックの学校である事に起因している。

③最近は進学に関してはやや付設優位であるかもしれない。両方受かれば付設に進む子も多いだろう。

④ラサールの卒業生の結束は本当に強い。卒業生はラサーリアンと呼ばれる。ラサール系の学校は世界中にあるので、世界と繋がることも出来る。反面日本の実業界では付設卒が強いだろう。ラサールは学問の道、研究者になる学生が多い。寮や部活で友人を沢山作ることが出来る。

⑤ラサールは保護者間のつながりも強い。付設は福岡色が強い。

⑥医学界に於いて特に九州の医学界ではこの二校が圧倒的である。九州で医師として生きるならばこのどちらかの学校の繋がりは心強い。

⑦付設に似た学校は普遍的に存在し続けるに違いない。学校を反映させる一つのモデルだ。反面ラサールは目指すところは英国式のパブリックスクールだ。ラサールは進学だけを目標にしていないことは間違いない。

⑧福岡の筆者の教室では、久留米から通う付設生はいたが、鹿児島から通うラサール生はいなかった。ラサールは塾要らずの自己完結型の教育を特徴としている。

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