2025.1.4
孟母三遷は歴史上最も古い教育移住を示す資料だ。孟子(BC382-290年)は中国戦国時代の人であるから、キリスト以前、紀元前に中国では既に子供の教育に熱心な母がいたことがわかる。。孟子と母は最初は墓地の近くに住んでいたが、やがて孟子が葬式の真似事を始めたので母は家を移した。移った所は市場の近くで、やがて孟子が商人の真似事を始めたので母は再び家を移した。次に移った所は学問所の近くで、やがて孟子が学問を志すようになったので母はやっと安心したという。この話は孟母三遷として知られているが、似たような話として孟母断機がある。
現代ならばさしずめ、母子の英語取得海外留学みたいなものであろう。子どもが学校に馴染まないので、思い切って地方移住を考える人もいるだろうし、海外のインターナショナル スクールに通わせる為に母子で移住することも盛んである。ここ沖縄はインターナショナル スクールの学費が本土に比べ割安なので、英語習得の為に移住する方もいる。朝のインター校の前には本土の色々な地方の車のナンバープレートが見える。知り合いになり内情を伺うと、ご主人は本土に単身赴任状態で、母子は沖縄に在住という方が多い。費用を計算すれば、本土のインターは月額20-30万以上するから、沖縄に母子で移住は経済的には十分成り立つ訳である。筆者の教室にもそういう事情の生徒が入塾したり、塾に沖縄の各インターの問い合わせが来たりすることも多くなった。英語は数学と違い、時間がかかる教科なので早いスタートが肝心だ。インター自体は教育投資で言えば悪い投資ではない。その後の人生で英語を再学習することに比べたら遥かに楽な方法だ。
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