東大叡智会

日本はどの位の期間で英語国家になるだろうか?

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2025.5.24

ここで言う英語国家とは例えば,国民の大多数が日常の英語会話が出来、そのまた多くが簡単な記事の新聞雑誌が読めるレベルの英語力が有るという位を考えて頂けるとあたっているかと思う。例えて言えばばフィリピンであり、シンガポールであり、かつての香港である。英語のnative speaker の国とは言えないまでも、多くの国民が日常英会話に不自由がなく、少し妥協すれば現在の北欧、ドイツ、オランダなどの西ヨーロッパ全体の水準である。ではこれらの国々はどのくらいの期間でそれを達成したのであろうか?これを考える時によく思い出すのは古い米国のドラマで「コンバット」という戦場のドラマがあるのだが、ここで展開するのは主に米国兵とドイツ兵の戦いである。戦争を歴史的に全体的に俯瞰するタイプのドラマではなく日常の戦いをリアルに描いたものである。まさに「combat」局地戦である。

この中で米兵は勿論、ドイツ系二世でもなければドイツ語がわからない。しかし多くのドイツ兵も殆ど英語が分からないのである。少なくとも1945年以前はこれが普通の状況だったのだ。そうとすればドイツは第二次世界大戦後比較的短時間で国民の多くが英語のある程度のレベルに達したという事になる。それはどのくらいの期間であろうか。それにはまずはドイツ人のどのくらいの人がどれくらい英語ができるのかを調べる必要がある。如何まとめてみた。

①大卒者の英語力はかなり高い。米国とのビジネスが英語ですぐに出来るレベルである。

②大卒者でなくとも若い人たちは日常の英語での会話に不自由はない。

③高齢層は一般的には英語が苦手である。高学歴層はその限りでない。

④フランスに近い地域や東欧に近いドイツは近い地域の言葉を学ぶ。

以上のような条件を考慮すると、恐らくドイツで英語を話すのが一般的になったのは恐らく、20ー30年位であろう。筆者が学生時代のドイツ人友人との会話は普通に英語であったから、大学教育の広がりと共に英語が数十年で、1ー2世代で普及したと思われる。しかし北欧3カ国、オランダ、デンマーク等には及ばない。日本でも大学でしっかり英語教育を行えば少なくともドイツ並みに英語が普及するのは不可能ではない。勤勉な日本人の多くが日常英語を話すのは遠い将来ではないであろう。

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