2025.12.5
大手予備校の駿台予備学校は来年度から大学合格実績を出さないと発表した。合格者数は「塾や予備校にとって信頼や実績の象徴」としながらも、主要な塾や予備校の合格者数の合計が東大の一般選抜前期日程の合格者を上回り、信頼性が形骸化していると説明した。 実際に7年度の大手予備校の東大合格者実績をみても、駿台(1351人)、河合塾(1174人)、東進ハイスクール(815人)。この3社の東大合格者数実績を合計しただけでも、3340人と実際の東大合格者の2997人を上回る、この他に大手の代々木ゼミナールを加え、更に準大手の予備校、数は少ないが長年続いている地方予備校も少数ながら合格者を出していることを考えれば、この数字が如何に実態とかけ離れたものであるかが容易に理解される、非公表になったことは、かえって塾予備校業界の信頼を得ることに繋がる可能性さえあると考える。筆者も沖縄以前の塾や予備校勤務時代に水増し合格の経験をし、沖縄でも経験している。筆者の教室に受験の数カ月前迄通い、直前講習の時だけ受講した他塾に合格者として名前が出ていた時はいささか憤慨したが、そもそも筆者自身もどの学校に何名という数字に関心がない。同時に信用もしていない。良心的に教室運営している方はそもそもどこどこ何名という事は書かないであろうと筆者は楽観的に思うが、恐らくこの意見を不快に思う方も多いだろう。内地は徐々に合格者数非表示になりつつある事は喜ばしいが、沖縄はまさにこの表示が全盛である。
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