2026.2.19
日本の入試は他国と比べて、比較的教科書、日本では学習指導要綱に、則って行われる。この要項で教科書が作られ、参考書や問題集が作られる。基本的に教科書で全く扱っていない分野が出ることはないと言ってよいだろう。しかしこの事は教科書のレベルの簡単な事が、そのまま入試に出題されるという事を意味するわけではない。中学入試を例に取れば分かり易い。多くの中学入試算数では、一番に定番の計算問題がある。その計算問題の要領は如何に上手く短い時間で解けるかである。小学校の授業やそろばん塾ででやるような、大きな数をそのまま計算していては時間内に解けない問題である。上手く時間内にやるには、特定の参考書や問題集で練習を積むか、塾で教わるか、算数オリンピックレベルの天賦の高い能力が必要だ。筆者の教室の面談時には最初にこの計算問題を解いてもらって、その時点の達成度を見るが、ほぼ全員出来ない。これは能力の問題ではない。単に慣れの問題である。
高校入試ではどうだろうか?高校入試の最重要問題の一つが、相似である。教科書では比較的扱いが軽いが、難関高校では応用度と図形のセンスを見るために、正確に言えば、図形のセンスを見たい為に、また高校数学では重要度が高い為に、出題頻度が高い。トップレベルの高校ではどこかしらで、各問図形が絡んだ問題が出題される。これは東大、京大の入試数学問題でも同様である。しかし教科書で扱われていないかと言えば、一応書かれてはあるのだ。だがその分量は全く不足している。逆に二次関数などは比較的しっかりと書かれている。これらが問題となるのは、入試の難易度が高い高校を受験するこ子達と、平均的学力の子達が受験する高校入試の格差が存在するからである。高校入試は基本的に、公立校で言えば、教科書に沿った勉強で地域一番校でも足りると言えよう。例外は他の同じ県内の公立とは別に、二次試験的に独自入試を課す幾つかの公立高校である。例を上げれば。日比谷、西高,戸山(東京)岡山朝日(岡山)等々である。中には生徒の負担を考えて独自入試を廃止した県の例もある。
受験生は過去問をよく研究して、どのレベルで入試が行われるのかを知る事が大事だ。県立一番高で言えば、札幌南や、盛岡一高、浦和高校、千葉高校。横浜翠嵐、愛知旭丘、福岡修猷館、熊本高校等の難関高校でも独自入試がなければ、合格の為に広く浅くという勉強にならざるを得ない。しかしその事は、高校入学後の大学入試に向けて、高いレベルの問題を解くという事と矛盾する面があるのだ。折角全国レベルの公立高校に合格しながら、大学は平均的な所に、行ってしまうのはこの事が一因となっているのは間違いない。その点私立高校は偏差値と問題の何度が比例しやすい。入試準備の中で十分な頭のトレーニングが可能であり、その事が次の大学入試に向けての一歩に繋がっていると言えよう。
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