2023.3.1
今までに難関中学や高校入試を突破して、入学したものの学校の授業について行けなくて自信をなくした生徒を多く見てきた。殆ど全部はついて行けなくなってから、相談に来られたケースだ。本来当塾から受験した生徒たちではない。この子供たちの特徴は顕著だ。受験対策オンリーの塾、学ぶ楽しさや幅の広い応用の効く総合的な学力、基礎的教養の育成養成がされておらず、テクニカルに受験技術だけを、授けられているので、本来生徒たちが持っている知的好奇心が育っていないのだ。そして殆ど全部の生徒が心配になった親御さんが連れて来ているので、本人は嫌々来ている。従って極めて不機嫌な様子で面談となる。勿論親御さん達は当塾のやり方を多少は理解されているので、子供たちを説得して連れて来ているのだが。しかし一旦自信をなくして、閉ざされた子供の心はなかなか開かないのだ。結果入塾者はこの生徒たちの中からは極めて少ない。通常当塾で面談された方の入塾内定率は90%を遥かに超える。もっと早くこの塾を知っていればという方も多い。ではこういう生徒の場合どうすれば良いのか、要は其の程度の問題だ。自信の失くし方が軽度なら普通に(この場合数学が多い)丁寧に分からなくなった箇所から復習中心に診てあげればよい。問題は全てに自信を失くして、投げやりになった場合だ。親御さんは折角こんないい学校に合格したのだから、頑張って続けさせようとするだろう。だが話は其のレベルでなかなか収まらないのだ。大半は転校をお勧めすることになる。中学入試4教科、高校入試5教科のうち、前者なら算数国語以外の教科理科社会で点数を稼いで合格した生徒、後者なら英語数学以外の国語(割合は少ないが)理科社会で点数を稼いで合格した生徒はこのケースが多い。レベルの高い中学高校は英語数学の進度が早い。本来重点が置かれるべき主要教科が弱い場合、ついていけなくなる可能性が高くなるのだ。合格すれば良いという感覚では入学後失敗する可能性が有ることを銘記すべきだろう。
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