国際卓越大学選考その後

2023.7.10

国の基金１０兆円を原資とした国際卓越大学の審査は着々と進んでいるようだ。７月初頭に立候補した１０大学（東大京大東京科学大東北大筑波大名大阪大九大早大理科大の１０大学※東京科学大は医科歯科大と東工大の合併後の新名称）の中から資料提示を伴う面談が行われ、一部では東大京大東北大の3校に絞られたとの報道がなされた。以前は5－7校程度を指定と言われていたのと合致しないではないか？果たしてこれは、必ずしも基金の運用がうまくいかないせいで、大学数を減らしたのか、まずは３校のみ指定して、順次増やすのか？にわかには判断しづらい。筆者自身はもし東大京大のみが選ばれれば、「最初から決まっていたのではないか、何のための審査なのか」という不満が必ずあがると思う。東北大を含めれば阪大九州大や名古屋大の不満は高まるだろう。理系の学問的レベルを言えば旧帝の中での差は意外に小さい。東大京大が研究で卓越した時代は確実に去ったのだ。国は学問に投資を惜しんではいけない。教育しか国を栄えさせる道はないのだから。