2024.1.10
大学入試は二極化されるということがしばらく前から言われ始めている。この言葉は大学自体の二極化、即ち大学で教えられる学問を浅く広い一般教育に留めるのか、または深く広い専門教育とするのかという事と、直接的に関連している。大学入試はその大学がどの位、自学に来る学生の事を真剣に考えているかを反映する鏡となるからだ。3月に終了する大学入試出題された問題は色々な雑誌で公表される。例えば数学は大学への数学(通称大数、東京出版)で解答と評価が為される。有名大学の入試問題が杜撰で、その学校を受験する学生の学力に適していない事もしばしばある。東大の入試数学も難しすぎる問題を出しすぎて批判を浴びたことがあった。真に入試はその学校の姿勢を映す鏡と言えよう。最近は色々な名前のもとで一般入試でない多くの入試が行われている。多くは推薦入試の名前で行われるが実際は時期を早めて学生を早く確保し学校の経営状態を安定するための方便に過ぎない。英語や数学の出題はなくとも、問題の中に英語数学の出題を隠すことは容易だ。現在大学は二極化が進行していると言わざるを得ない。上位グループは旧帝大、早慶ほか極小数の私立大学だろう。ここにGMARCH(学習院明治青山立教中央法政)のうちから上位グループに入る学校、その下の日東駒専に吸収される学校が出てくるだろう。あるいはかつての中央大学法学部の様に特定の学部のみ上位校、他学部は下位校となる場合もあるだろう。私大の二極化は避けて通れない。国立大学は旧帝大、一橋、東京科学大(医科歯科と東工大)神戸大他少数の上位校が生き残るだろう。ここでも上位下位の二極分化は避けられない。このことは生徒の学習意欲の二極化でもある。この項は他の項で述べたい。
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