東大叡智会

公立男女非共学の不思議

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2024.1.23

筆者が大昔受験生だったときに不思議だったことがある。都内の予備校で浪人生活を過ごしていたのだが、そこでの友人の中に、公立高校なのに男子校女子校があることだった。例えば浦和高校と浦和第一女子、春日部高校と春日部女子高校などのように。多くの府県では公立高校に男女別学は少ない。現在は男女別学の公立高校が、少子化や男女平等社会の推進などを背景に、全国各地で減りつつある。朝日新聞が9月に各地の教育委員会に取材したところ、今も残っているのは9県の44校のみとの事であった。このうち7割超が埼玉、群馬、栃木などの関東地方の各県に集中していた。福島県は03年度までに県立高をすべて共学化した。同じく宮城県は、県立の別学校を10年度までにすべて共学化した。この動きは2000年ころから盛んになったが当初は反対が多かった、やはり男女別学の学校への郷愁が有ったのだろう。今も別学の公立高校が残っているのは埼玉のほか、群馬(12校)、栃木(8校)、宮城(1校)、千葉(2校)、和歌山(1校)、島根(1校)、福岡(2校)、鹿児島(5校)の各県だ。。これらの多くは長い伝統を保持する名門進学校だ。人は無くなっていくものに心を惹かれる一面がある。ノスタルジーは自然な感情ではあるが時代の趨勢には抗えないだろう。

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