2025.1.4
前回書いた教育移住という考え方の延長に、中学受験に失敗したり、受験自体を高校までしないという場合、第2の考えとして、国内の優秀な公立中学学区内に転居するという方法がある。筆者がよく知る福岡市の場合、上位層が沖縄の中高一貫校の上位より優秀な学校が少なくとも数校はある。その学校の上位20%位は偏差値70以上の高校に毎年沢山の生徒を合格させている。その2校の校区経由で、東大に合格する生徒は沖縄の県立、市立中学経由で東大に合格する生徒より、多いはずだ。具体的な学校名は差し控えるが、その公立中学はとても人気があり、福岡への転勤や転居の際は大体その学校や、その向かいにあるライバル中学の校区指定で転居する人が多いと言われている。
また別の話だが、筑波大研究学園都市には多くの理系研究機関が点在している。そこの研究者の多くは博士号取得者だ。その子ども達はかなり、学習能力に恵まれた子が多い。特に理数系に秀でた子も多いと聞く。ここ沖縄では残念ながらその様に、無試験で校区在住なら誰でも通える公立中学に優秀な子たちが多く集まっている中学は存在しない。故に教育熱心な家庭は公立小中学校を避ける為に、子どもをインター校に通わせたり、中学受験させたりする家庭が多い。
東京で言えば東大の周辺の中学に生徒の質が高い公立中学が数校存在している。他の地方にも大学付属の中学がほとんど全ての県にあるが、こちらは受験があるので別の話だ。
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