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早慶どちらを選ぶか?早慶の浮き沈み

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2025.1.16

近年の動きも入れて早慶の浮き沈み、偏差値、人気、学問レベル、財政、歴史、新しい傾向、等々を含めて論じてみたい。

①昔を知る受験界の人間に取って慶應法学部が早稲田に優越している今の状況は驚きに値する、少なくとも1980年代位までは早稲田法学部>慶應法学部であった。ある意味慶應法学部は慶應ブランドを欲する人達には嬉しい難易度だった。偏差値は低く入りやすかったのだ。慶應法学部政治学科は運動部の御用達であった。同様に早稲田社学は早稲田ブランドを欲する人達に「一応早稲田」と認知されていたのだ。しかし現在は真逆であり、慶應の中で法学部は中心となりつつあり、伝統の経済学部と並び慶應文系の看板学部である。

②近年まで全体に両方の大学に合格した場合、慶應に進む学生と早稲田に進む学生の比率は7対3くらいであった。これはあくまでも同じ学部や近似している学部の話である。例 早稲田政経と慶応経済 しかしこの比率が少しずつ早稲田>慶應になりつつある。

③早稲田は田中学長の基、学内改革に熱心であり、このことが受験生やその保護者に一定の安心感、信頼感を生んでいる。少しずつだが、早稲田が慶應に優越し始めている。

④受験教科の改革 何と言っても早稲田の看板政経学部が入試改革、数学を入試必修科目にしたのは大きかったと思われる。最初の年こそ志願者を大幅に減らしたが、質的には大いに急進したと言われる。数学を必修にすれば東大、京大、一橋を僅差で落ちた優秀層を取り込むことが可能となる。

⑤早稲田の学風が本当に変わってしまった。古い時代を知る人間にとって、昔の早稲田のイメージ=浪人が多い、地方出身が多い、無名高校の出身者が多い、豊かな家庭の子達が少ない。等は全く現実と違ってきている。今の早稲田は中高一貫校、首都圏出身者、所得の高い家庭の子達が圧倒的に多くなってしまった。今や「バンカラ早稲田」は夢物語である。

⑥早稲田の学内改革で重要なのは、教員の質の問題だ。学内の教員に占める自学出身者が異常に高い。東大、慶應は意外にも学外出身者がそれなりにいる。しかし早稲田は早稲田出身者で固めている。この事は学問が完全に多くの人に開かれていない事を表し、かつ実力主義でない事を表している。今に時代にこれでは生き残れない。

⑦慶應>早稲田を主張する人達の根拠は早稲田に比較的難易度が低い学部教育学部や社学が存在するのがその理由である。

⑧早稲田に医学部が誕生すれば、早稲田の優越が最高度に達する可能性がある。先日の背任による東京女子医科大学元理事長逮捕はその推進力となる可能性は否めない。

 

 

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