名門校校歌作詞作曲者が有名を検証する

2025.12.21

小中高大いずれの学校であれ、歴史ある名門校の校歌は歴史の残る作詞作曲家である事が多い。最初に幾つか例を挙げてみたい。

例えば、明治大学は児玉花外作詞、山田耕筰作曲。同志社大学は作詞北原白秋、作曲山田耕筰。法政大学は作詞佐藤春夫、作曲近衛文麿。早稲田大学は作詞相馬御風作曲東儀鉄苗。慶応大学は作詞富田正文作曲信時潔である。どの名前も著名な詩人や音楽家が多いが忘れ去られた人がいない訳ではない。慶応は応援歌「若き血」がより有名である。こちらは作詞作曲共に堀内敬三である。興味深いのは東大のよく知られた応援歌「ただ一つ」の作詞作曲家がやや忘れられた人である点だ。作詞大森幸男　作曲山口琢磨である。芝浦工業大学は作詞北原白秋作曲山田耕筰と歴史的組み合わせだ。

話を高校に転じて見よう。有名進学校の中でよく知られた作詞作曲家のものとしては　筑駒校歌　作詞作曲堀内敬三である。西のライバル灘校は作詞眞田範衛（初代校長とある）　作曲信時潔　ここでも信時潔の名前がある。ラサール高校にはそもそも校歌が存在しない。あるのは「ラサール讃歌」である、フランス人ラサールの功績をその名前を校名に冠している。埼玉春日部高校の校歌は有名だが、作詞者は有名ではないが、詞を添削した武島羽衣は著名な漢詩人である。日比谷高校校歌の作詞者は土岐善麿であり、大阪北野高校の作詞者は土井晩翠である。福岡修猷館高校には校歌がなく、館歌と呼ばれる。因みに校長ではなく館長である。愛知旭丘高校の作曲はやはり信時潔である。埼玉浦和高校の作詞者は「鉄道唱歌」「故郷の空」で知られる大和田建樹だ。歴史ある有名進学高の校歌は今の知られる詩人であることが多い。