2026.2.3
受験が終わる毎年4月を過ぎると、各雑誌、メデイア、本、各高校のホームページ等に合格体験記が溢れて来る季節になる。受験の経験をした先輩達の体験談を読んだり、話を聞くのは、貴重な役に立つ経験である。体験談は上手くいかなかった時期や方法を中心に据えてあれば尚更役に立つ。何の苦労もなく成功しましたという自慢話は聞いて退屈であり、役にも立たない。
とりわけ文章化された成功談はおおよそ、この参考書問題集が役に立ちました、という話になり易い。これは注意すべき事である。例を上げよう。英語の単語集で「鉄緑会の英単語集」があるが、これは東大を上位で合格するような人達が最後の仕上げや、チェックに使えば大変役に立つものである。東大受験生であっても、重荷に感じる人は少なくない。標準的には「システム英単語」の方が使いやすい。数学はどうであろうか?大抵は「青チャート」であろうが、もし教科書の少し応用的な問題でつまずく人ならば、躊躇なく、「黄色チャート」か、「マセマの初めからシリーズ」等に変えて欲しい。学力が偏差値60辺りを確実に超えて65-70が時々取れるようになれば参考書問題集を俯瞰する力も付いて来るので,本の選択はある意味、どの本であっても大差が無くなってくる。大事なのは初学者の時である。日東駒専や、国公立下位校を目標にしている人達は無理せず自分の学力に適った物を選ぶべきである。その際、基準となるのは、少し問題を読み、解いてみて、半分くらいは解けるかである。80%位理解不能な物を、我慢して続けるのは得策ではない。その根気は勿論称賛に値するのは間違いないが。筆者はその昔、高1生の時、数学教科書と赤チャートを併用して数学を進めていったが、そのスピードは遅々たる物であった。本が学力に適っていなかったのだ。これでは勉強が進まないはずである。友人は黄色チャートで始めて、見事京大理系に現役合格を果たした。実際黄色チャートに変えてから、我が数学の出来は少し回復した。焦りは禁物である。
体験談に失敗談も書いてくれる人の話は貴重である。謙虚に話が聞ける人、読める人は成功への正しい途上に立っている。
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