東大叡智会

米国が信用を失った世界はどうなる?

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2026.3.3

2026年年頭は米国のベネズエラ大統領マドウロ氏の拉致作戦,いわゆる断固たる決意作戦(Operation Absolute Resolve)で始まった。ついで2月にはついに米国とイスラエルに依るイラン空爆()となった。ベネズエラはマドウロ大統領の独裁国であり、イランは穏健でないイスラム強硬派の宗教独裁国である。イランは革命防衛隊(Iranian Revolutionary Guards  或いは   Revolutionaly  Guards 数十万の兵力を持つイラン最強部隊,傘下に企業を持つ、秘密警察の役割を持つナチスのゲシュタポに近い組織 )による民主派への弾圧が広く行われている。確かにこの2カ国共に、独裁国に近いが、どちらも一応選挙は行われている。(不正選挙の可能性は高いが)しかし他国の政権への武力を伴う政権転覆は,いわゆる「武力による現状の変更」を行わないという国際的に広く認知された約束に反する。この事は欧州諸国や日本で広く認められている。米国が「力による現状の変更」を図ることに依る国際的信用の失墜は米国がその信用を諸国との関係で失うだけでなく、多くの民主化をこれから進めていこうとする人々の信用をも失うことになる。民主化を願う人々は、ロシアにも、中国にも、香港にも、そして北朝鮮に於いてさえ存在するであろう。そういう人々にとって、長い間米国は自由と民主主義の象徴であり続けた。世の中に完全なものはない。米国の自由と民主主義も、勿論完全なものではない。相対的なものである。しかし天安門事件で中国の民主化や自由のために命を捧げた人達、自由と民主を求めた香港の若者たちにとって米国は最後の砦、守り手であらねばならない。自由の雄々しき砦であらねばならない。

大多数の中立的な国々の人々は米国を、限定的であれ自由の守り手として、信用してきた。これは事実である。今回のような侵攻が度々行われれば米国はそういう国に長い間に築き上げた信用を失うことになる。当初はあのトランプ大統領故に致し方ないという反応であろうが、米国人の国民性云々のような話に発展しかねない危険性がある。中国はこの2回の米国の戦闘行為に強く抗議している。或いは抗議するふりをしている。多くの中立国を共産党独裁(言論に対する弾圧が幅広く行われている)の中国側へ押しやってしまうことになりはしないだろうか?中国が米国の非民主的なやり方を避難するなんてまさに21世紀の笑えないジョークとしか思えない。

 

 

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