2024.4.29
ずいぶん昔の話だが、ピアノが上手で東京芸大進学か東大進学かで迷って一旦東大文科3類に現役合格してピアノを続けた友人がいたが、今回紹介するのはあの灘高校から現役で東大理科3類に合格し、現在在宅ケアーの専門医師として働きながらピアニストとしても活躍されている方がいる。浅野涼氏は数々の国際ピアノコンクールで入賞し、ピアニストとして活躍しながら医師としても立派に社会貢献されている方だ。コンサートは一般の人だけでなく。デイサービスの老人向けや、こども食堂に来る恵まれない子供達の為にも開かれる。本格的なクラシックの曲から親しみやすいポピュラー音楽まで幅が広い。灘高校の音楽サークルに属して先輩に恵まれたり、中流家庭の出身だが、ピアノに専念できたのは費用的に一人っ子であったりとか、周りの出会った人たちに感謝できる素晴らしく謙虚な人物でもある。2つのことが素晴らしいレベルで出来る人は、集中力が素晴らしい。人に与えられる時間には限りがあるのだ。学生が勉強と何か本格的な習い事、ピアノやサッカーなどの時間をかけてうまくなるものをやろうとすれば、もはやそれは普通に言う「お稽古ごと」ではない。一日にそこに使える時間はせいぜい1-2時間位なものだろう。週末はもう少し時間があるだろうが、医学部受験に専念しても時間は足りないくらいなので、何か他にやろうとすれば相当な生活上の工夫が必要だ。浅野氏は周りの出会ったいろいろな人から何かを吸収する力が素晴らしい。人の良い点を謙虚に学べるのだ。
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